・2009/07/26
【AIONなりすまし詐欺前編】
他サーバーから、詐欺のネタをききたいと魔族のムッツリ君が遊びに来てくれました。
せっかくなので今回は趣向を変えて、2人の対話型レポート調でお送りします。
ゲーム内の金が尽き、とうとう凶行に及んだテンパイと、
目つきのイヤらしさで俺の右に出る者はいないと宣うムッツリ君が
お送りいたします。
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「テンパイさん、聞かせてくださいよ。あるんでしょ?今回も詐欺ネタが。」
「慌てんじゃねぇよ。今回は…」
「…」
「なりすまし詐欺だ。」
「ええ!?このAIONでそんなこと可能なんですか?」
「その気になればどんなゲームでもできる。」
「どういうことですか?例を挙げてくださいよ。」
「例えば、"ベルサイユ"というプレイヤーがいるとするだろ。」
「ええ。」
「ベルサイユの" ベ "だけ平仮名にしてみろよ。」
「べルサイユ。なるほどね…。" べ "だけ平仮名にすることで名前の重複チェックをスルーできるわけですね。」
「そういうことだな」
「で?今回はそのネタで他人になりすますってわけですか?」
「この餓鬼、やけに態度がでかいじゃねぇか」
「テンパイさん、AIONでその手は通用しませんよ。」
「…」
「AIONの名前重複チェックは厳しくてね。テンパイさんの方法だと重複チェックに引っかかるね。」
「…」
「俺はこの仕様、oβの時から知ってたぜ?テンパイさん、いやテンパイ、アンタには失望したよ。」
「失望したのは俺の方だよ、お前の低レベルさにな。」
「え?」
「これを見てみろよ。」
「何ですか?これは」
「今回のターゲットとなるレギオンだ。俺はこのレギオンに潜伏していた。」
「こ、この中の誰かになりすますわけですね?一体誰なんですか?」
「レギマスのロアになりすます。」
「なかなかいい女ですね。むしゃぶりつきてぇ〜。しかし、なりすますっていったってどうやるんですか?」
「俺が作ったこのキャラを見ろよ。」
「あ!ロアが二人…」
「へへ、名前の重複チェックを厳しくしたところで所詮は運営チームの浅知恵。他人になりすますなんて俺にとっては造作もないことさ。」
「一体どうやったんですか?」
「自分で考えろや」
「しかし、テンパイさん。このキャラはLv2だし、姿も本物のロアに似ていませんよ?バレませんか?」
「ヒヒ、そこで役だってくれるのがコイツさ。」
「ポスト…ですか。」
「そうだ。ポストを通して、他のプレイヤーにメールを送ることができる。」
「わかった!ロアの名を騙り、レギメンにメールを送るわけですね!」
「ようやくわかってきたようだな。ロアはレギマスだし、みんなからの信頼も厚い。」
「他人の信頼を利用するなんて、ほんとクズですね。しかしこれなら、一度もレギメンに顔を合わせることなく、金を騙し取ることだって可能…」
「クク、金だけじゃねぇぞ?」
「どういうことですか?」
「まぁ、それは今は置いておこう。」
「…」
「メンバーに送るメールの文面はこうだ。」
「自分専用のレギオン倉庫ですか。そんな機能があったんですね。」
「ねぇよ。俺がでっちあげたハッタリだ。」
「ええ!?バレませんか?」
「メンバー達はレギオンを創設したことがない。レギオン周りの仕様を理解していないヤツは多いはずだ。」
「確かにそうかもしれません。そう考えると、もっと高い金額を要求したほうがいいのでは?」
「こいつらのレベル帯を考えてみろよ。大金なんてもってるわけねぇんだ。下手に大金を無心するより、現実的な金額を提示して、レギメン全員にメールの絨毯爆撃をしたほうが成功率は高い。」
「なるほど、一理あります。しかし、なぜロアさんなんですか?何か恨みでも?」
「特にねぇよ。騙りやすい名前&レギマスであること、この条件にひっかかったのがコイツだっただけだ。運が悪かったな。」
「…。 で、詐欺は成功したんですか?」
「焦んなよ、メールを飛ばすタイミングってのがあるんだ。ロアがログインしていない時にロアからメールが届いたら不審に思うだろ?」
「確かに。」
「タイミングとしては、レギメンがほとんどログインしていない朝方の4時〜5時に送るのがベストだろう。」
「綿密な計画なくして詐欺は成功しないといったところですか。」
「まぁな。俺がメンバーにメールを飛ばした結果、どうなったと思う?」
「どうなったんですか!?」
「後半に続く」
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