・11/13 (前編)


 
 
アブラカタブラとは、大抵町中でやるものという
ある種の固定観念がプレイヤー達の間に浸透しているそうだが、
僕らにとってそんな常識はクソくらえだ。
 
 
 

本日の儀式の舞台は時計塔ダンジョン地上3Fである。
獰猛なMobが闊歩するここ時計塔であるが、3Fには
一切のMobが発生しない隔離部屋ともいうべき安全地帯が存在する。
今回はそこに目をつけ、バード、ダンサー、セージ3人の計5人で乗り込んだ。
年がら年中、Mobの棲みかを荒らす人間共を根絶やし、せめて3Fだけでも
Mobが安心して棲まうことのできる塔づくりを目指すことが今回の目標である。
 
 
 

まず、ハティを召喚することに成功した僕らは、
この隔離部屋にて微動だにしない
お座りプレイヤーを噛み殺してもらった。
 
 
 

情報が流れたのだろうか、
支援者同伴のオーラアサシンがハティとタイマン。
 
 
 

が、プリの支援虚しく、
あっという間に噛み殺される。
すぐ傍にいたプリも直後に噛み殺された。
 
 
 

ハティが隔離部屋からワープしたことを確認して、儀式を再開。
ハティの次はドレイク船長の召喚に成功。
この際、偶然通りがかったWizが瞬殺された。
 
 
 

被害者のフリをして、話を聞いてみると、
僕ら悪魔召喚師のことについての情報が相当広まっているらしく、
「アナタも注意した方がいい」と勧告された。
 
 
 

ドレイク船長を3F広場にワープさせた後、僕らは更に儀式を続けた。
3度目はダークロードの召喚に成功。彼の強さは半端ではない。
大物を喚び起こしたことに満足した僕らはダークロードを3F広場にワープさせた後、
いったん儀式を中断し、広場がどのようになっているのか様子を見に行くことにした。
 
 
 
 
広場に行くやいなや、
ジュニアというハンターから呼び止められる。
 
 
 

どうも召喚した悪魔達が大暴れしているらしく、
その被害は半端ではないらしい。
 
 
 

3Fで狩りをしていた人間共が僕が主犯であることを特定したらしく、
荒々しい口調で問いつめてきた。
 
 
 

シラをきっていたら、ジュニアが余計に激昂した。
問いつめてくるジュニアを無視し、僕はダークロードの様子を見に行った。
 
 

サーバー広しといえど、時計塔3Fにダークロードが降臨したのは、
史上初めてなのではないだろうか。
 
 
 

周りの人間が果敢にダークロードと戦おうとするものの、
まるで紙をちぎるように人間を殺していく。
地形の複雑さ、普通沸きするアラームやミミックなどの援護もあって、
バフォメットを超えるであろう強さを発揮していた。
 
 
 
 
ジュニアがしつこく言い寄ってくる。
最早何を言っても無駄なので、軽く流した。
 
 
 
 
語尾の言葉一つとっても、ジュニアがモニターの前で
激昂している姿が想像できる。
が、不満をいったところでダークロードが死ぬわけでもなく、
彼らに残された選択肢は、逃げるか、戦って死ぬかの2択しかない。
 
 
 

彼らは戦って死ぬ選択肢を選んだ。
hehe、これでMobと人間の立場が逆転だ。
そう、勝てば正義だ。人間がよく使う言葉だ。
 
 
 

 
 
 

再度、体勢を立て直し、ダークロードに挑戦しようとするものの、
 
 
 

次第に陣形が崩壊し、
 
 
 

全滅。
 
 
 

この混乱に乗じて更に悪魔を召喚させ、
3Fの収拾をつかなくさせようとしたが、
奴らに儀式の現場を発見され、
妨害されると踏んだ僕らは場所を移動し、
ここフェイヨン南東に位置するエルダーウィロー森に一時退避した。
 
 
 
 
 
 

メンツは揃っていたので、
Mobを人間達の手から助けるという意味で、
ここでも儀式を開始した。
 
 
 
 
早速なにかが絡んできた。
 
 
 



仲間がエルダーウィローをこのオーラハンタに押し付けたらしく、
 
 
 

それは人間としてどうなんだ、と
謝罪を要求してきた。
 
 
 

人間なんてクソくらえだ。
 
 
 

しかし、このハンター、
相当にしつこく、「お前が謝罪するまでいつまでもへばりつく」
と、宣言。
 
 
 

儀式の現場を見られては、後々面倒なので
こちらが折れることにした。
 
 
 

とにかく謝れば問題は解決すると相手は言うので、
 
 
 

謝った。
 
 
 
 
 
が、予想通りな結果になった。
 
 
 
 
 
ちょっとした頭痛に耐えながら、
ハンターを儀式の現場から遠ざけるように誘導した。
ある程度遠ざけたら、ハエの羽を使い、撒いた。
 
 
 

が、このハンターは相当根に持っているらしく、そこら中探し回られ、
現場を発見された。
 
 
 

仲間達には一切の反応を見せるなと釘を刺した。
 
 
 

仲間達は了解し、おじゃる君には目もくれず、
作業に集中。
 
 
 
 
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結局このフィールドでは、
ドラキュラ、オークヒーローを召喚することに成功した。
 
 
 

エルダ森にBOSS級Mobが暴れている情報が伝わったらしく、
人間共が次々と儀式の現場に溜まってきた。
 
 
 

僕たちは、頃合いだと判断し、次の舞台に渡ったのである。
後編に続く。

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