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婚約は約3日で破談に終わった。
自分はやはり日陰者であるということを再認識し、
プロンテラの宿屋でくたばっていると、
目の前にチャットが開かれているのが見えた。
 

チャットの題名が「はよ、はいれ」。
何のことだかわからぬが、はよ入れば
何かわかるのだろう。僕は早々にチャット部屋に参加した。
 
 
部屋の中に入ると、2人のローグとノービスが、
これからPvPフィールドにいる盆暗共を殺しに行くという
趣旨の集会をしており、どうやら僕は悪党の集会に顔を覗かせてしまったようだ。
そういうことなら、僕も悪党の端くれ。僕にも殺らせてくれよと歩み寄った。
このようなことがあり、僕は彼らの仲間に一時的に加わったのである。
 
 
僕が、犯行の準備をするため、
回復剤をとりにいこうとすると、

主犯格の周防が僕を止めた。
なにか様子が変だ。
 
 

彼は相当なハードゲイらしく、
僕は彼に求婚されてしまった。
なんということか。
 
 
 

畜生道を歩み続けている僕にとっては、
これくらいのことではたじろがないが、
 
 
 

さすがに、結婚する気にはなれなかった。
 
 
 

僕のようなゴミ屑は、周防と結婚するのがお似合いだということなのだろうか。
今まで悪行をやらかしてきたツケがこういう形になってまわってきてしまった。
婚約は破談になり、僕は今男性に求婚を迫られている。
因果は確かに巡っていた。
 
 
 

 
 
 

彼がどうしてもケツを舐めたいときかないので、
彼の大事なアイテムを差し出すよう促した。
彼が僕に真剣ならば、
何か騙しとれるかもしれないと思ったからだ。
 
 

 
 
 

僕は宿屋から逃げ出し、プロンテラの往来でくたばった。

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